by gongxifacai 最新の記事
カテゴリ
布 あれこれ 染め いろいろ お茶 さまざま お気に入り 旅のアルバム 個展・展示会情報 来た・見た・買った ワークショップ イベント 2010:麻ツアー 2012素材展Ⅳ・十日町 忘れえぬ人々 2014:イタリア布ツアー 2015ミャンマー蓮布の旅 田中昭夫 ビーズ編み 作ったもの 布の教室 真鶴あたり 猫たち 金継ぎ教室 珠ちゃん 工房からの風 績むの世界 ミドリノベイション 美しい世界の手仕事 季節のご挨拶 タコだけどヒツジ展 見つけたもの いただきました 老化現象 日傘展2008 日傘展2007 stay home 参考資料 ナチュラルワイン 以前の記事
タグ
口福(266)
布(216) 眼福(123) 本(108) 台湾(96) ワークショップ(89) 京都・奈良(77) らふと(64) 蛸の枕(61) 編み物(56) 京都・奈良(49) 青土(46) 庭仕事の楽しみ(46) ポジャギ(43) 竹の家(42) 藍染め(41) 部活(40) お茶(39) ギャラリー啓(39) ご近所(39) kosumi(34) 絞り(30) けろ企画(28) GSS(28) ヒナタノオト(27) 田中昭夫(25) WLF(25) 韓国(23) ティモールテキスタイル(21) Bonami(20) 検索
記事ランキング
|
今回とても楽しみにしていたのが「越後アンギン」でした。 アンギンは織りの前の段階の布といわれていますが、あまり資料がなくて 私の頭の中ではぼんやりと霧がかかったような状態でした。 日本で最初にアンギンが発見された新潟県津南町の 「農と縄文の体験実習館」なじょもんでいただいたアンギンの解説本。 アンギンの歴史は古く、6000年前の縄文時代の土器の底に 編み目が焼き付けられていて存在は知られていました。 これは縄文土器のように意識意的に模様として押されたものではなく、 作業の工程としておそらく床にアンギンを敷いて その上で土器を製作したために跡が残ったらしいということでした。 アンギンは、カラムシ、アカソ、ミヤマイラクサなどの、 靭皮繊維を用いて編み上げた布です。 名前の由来は、編み衣から来た(あみごろも⇒アンギン)という説と、 時宗の僧の法衣、阿弥衣とする説があります。 アンギンについて書かれた文献はいくつかありますが、 なかでも江戸時代に著された鈴木牧之の「北越雪譜」と 「秋山記行」はよく知られています。 これらの文献によって江戸後期にはアンギンの存在が確認されていますが、 現物が確認されず「幻のあみ衣」とされていました。 新潟県民俗学会の創始者、小林 存(ながろう)氏は 若いころに読んだ鈴木牧之の文献をたよりに秋山郷に足を運び 1953年(昭和28年)についに編み組織による「袋」を発見し、 これが後に日本民俗学会で初めて確認されたアンギン資料となりました。 1960年(昭和35)に津南町の本山幸一氏がアンギンと その制作工具一式を発見し、 さらに制作体験者の松沢伝ニ郎さん(当時92歳)を見つけ出しました。 本山氏は共同研究者の滝沢秀一氏と共に報告書に着手して、 これで今まで謎とされて来たアンギンの全貌が明らかになりました。 収集された物はその後国の重要有形民俗文化財の指定を受け、 現在は津南町船山の「歴史民俗資料館」に展示されています。 青土さんは滝沢秀一氏にぜひお話をしていただきたかったそうですが、 高齢で体調もすぐれないとお聞きしてあきらめたのでした。 その滝沢氏は、今年の5月25日に95歳で亡くなられました。 *滝沢秀一著「アンギンと釜神様」 【編み方の工程】(「アンギン技術伝承の軌跡」より) 「なじょもん」では体験でコースター作りもあるようです。 長くなりましたので、今回の素材展での岩田さんのお話は、 次回へ続きます。
by gongxifacai
| 2012-08-11 23:26
| 2012素材展Ⅳ・十日町
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||