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ギャラリー啓さんから美しいご案内をいただきました。 B4サイズを二つ折りにしたもので、表紙に書かれている文字は 江戸時代享保17年(1732)頃に刊行された「萬金産業袋」 (ばんきんすぎはいぶくろ)の著者三宅也来による 奈良晒、高宮、越後の麻布ついての文章です。 奈良晒 麻の最上というは南都(なら)なり。 結局どれが一番なんですか!とツッコミをいれたくなりますが、 啓さんによりますと 「彼は実際にこれらの布を日常に纏っていたかのような感想と 明らかな風合いの違いを表現していますが素材の言及は していません」ということです。 そして三宅也来から270年後、近世麻生研究所の吉田真一郎氏によって、 自身の膨大なコレクションを元に、繊維検査を用いた独自の長年の研究で、 三宅也来の著した麻布の苧麻と大麻の素材が解明されました。 思い返せば、世田谷ものづくり学校で吉田氏主宰による「布の教室」に 参加したことが、今日の私の素材への興味の大きな要因となっていますし、 ギャラリー啓さんとの出会いの伏線ともなっていたのかもしれません。 さて今回の展示では 「大半は打敷きと言って、身分の高い人々は着られなくなった着物を 解いて長方形にしてお寺に奉納する風習があり、それを解いたものが 多いです。」 従って 「華やかな刺繍や染めがあり、通常のギャラリー啓のイメージと違い 、 意外に思われるかもしれません」 さらにこのご案内は 「近世麻布研究所に繊維検査を依頼して、江戸時代とほぼ断定できる布と 明治頃までの布を、単に「麻布」ではなく「大麻布」「苧麻布」として お見せしたいと思います。 享保年間に生きた三宅也来の残した記述の布がどのようなものだったか。 彼が体感した布を、手にとって感じてもらえれば幸いです。」 という文章で締めくくられています。 麻 日 時 2017年5月20日(土)~24日(水) 時 間 11:00~18:00 会 場 ギャラリー啓 京都市中京区寺町通夷川上ル久遠院前町671-1
by gongxifacai
| 2017-05-13 23:39
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