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朝からの雨は集合時間になってもやむ気配はありません。 「私は晴れ女なのに…。ではちょっとお話しでもましょう」ということで、 矢谷さんのお話が始まりました。 「私は、草をその次の形にしたいと織ってきたので、ほとんどが平織りです。まれに綾織りをいれるくらい。素材もそこにあるものでやる、すべておまかせなんです」と静かな口調でお話が始りました。 「草仕事を始めるまでは、その民族がその土地で作ってきたもの、使ってきたものに比べて、いま自分が作っているものは全く力がないと感じながら企業の中で働いていました。 そのころ両親が伊豆に移り住みました。そこを訪ねるうちに、自然豊かな伊豆には全てがあるということ気付きました。そして葛や苧麻のように、生命力にあふれはびこるものは嫌われて、刈り取られていくんだ。そういうものを見ているうちに、探していたものはここにあった、これをやれば間違いないという確信がもてました。どんなことをするかという具体的なことは考えずに、仕事を辞めて「これ」をやっていこうと決心しました」それが1992年のこと。 「草から糸を採って形にしよう。そこに自分の思いを入れ込まない、草の持つ力を織り上げようときめました。技法を人から聞くのはやめよう、草に聞こうと思いました。なので糸とりも織りも染めもずっと自己流です」 「毎年、同じ場所で草を採ってきたので結果的に定点観測をしてきたわけですが、以前は用のない土地がたくさんあったのに、最近はどんどん少なくなってきています。いわゆる「雑草」はとくに被害が大きくて、雑草を許さないという風潮が強くなってきています。ガーデニングブームのころから顕著になっているような気がします。 みんながホームセンターで電動草刈機を買って、しなくてもいいのに空き地の草を刈っては、ポット容器の草花なんかを植えている」 そんななかで 「そこにあるからやってきたのに、じぶんの情況が追い込まれてきている」と強く感じていらっしゃるようです。 この二年間、まったく作品を作っていなかったのは、とくに草をめぐる情況が変わってきたことが大きな要因のようです。 「これからはもっと草や動物よりのものを作っていくでしょう」という言葉が心に残りました。 矢谷さんのお話を聞きながら、前回のRさんの見た夢の話を 思い出してしまいました。 以上、私の聞いたこと:かくのごとく、われきけりです。 草暦に苧麻の糸をつけるというのもワークショップの メニューのうちでした(笑) ひもをつけた暦はお土産です。 2008年の暦はなぜか13ヶ月あります。 陰暦の大晦日までいれているからです。 私がよく行く台湾も韓国もお正月は陰暦です。 なのでとても嬉しい♪ そしてもう一枚おまけもついています。 それはお楽しみのために内緒にしておきますので、 ご自分の目で確かめてくださいな。 草暦をご希望のかたはこちらで購入できます。お近くにお店のない方は こちらからメールでどうぞ。 私もプレゼント用に10部購入しました。 心当たりのある方は買わずに待っていてください♪ あっ、これプレゼント企画ではありませんから、 コメント欄で応募しないでくださいね(笑)
by gongxifacai
| 2007-11-12 09:40
| ワークショップ
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Comments(4)
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re-refrain
at 2007-11-13 22:37
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6月の矢谷さんのWSに参加してからの短い期間でも、いえの周りの苧麻は、確実に減っているので気になっていました(だから夢に見たのでしょうか・・?海のもので作ったものも、とてもすてきでしたが。)
まるで参加したかのように、新たにぐるぐる考えるきっかけになりました。ありがとうございます。
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gongxifacai at 2007-11-14 02:15
私は植物で染めていても、市販の物を使うことも多いので、
切実に感じたことはあまりないんですよ。 まぁ、世の中全体の方向としては感じていますけどね。 でも矢谷さんのお話は、十数年の積み重ねなので深く心に届きました。 あの時、夢の話は私たちにとっては笑い話でしたけど、 その時ののりかさんのコメントの意味が今ごろやっと分かりました。 ぐるぐる考えてください。
草暦の紹介もありがとうございます。さっそく連絡がありました。
しかし(でもないけど)、けいこさんの記憶力、というか頭の回転というか、情けのふかさ、というか。あの夢の話、ほんとどきりとしたんですよ。雨の日のしずかなお話とつながりましたね。矢谷さんのこれからのアーティストとしての動き。。。
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gongxifacai at 2007-11-14 17:08
noriさん、日本中が草暦で埋まるといいですね。
矢谷さんは、自分の内側を覗いて確認しながら、お話してくださったのに 文章にしてしまうと伝わらないものがあるのでは、と心配でした。 読み返すと「違うよなぁ」と思いもするのですが、 「如是我聞」ということでゆるしていただきます。 これからは15年間聞いてきた草の声を、私たちに伝えてほしいと思います。
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