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チベット族は食器を各自上衣の中に入れて持ち歩く習慣があるので、 軽くて丈夫な漆器が好まれました。 また主食がツァンパとバター茶なので、 熱湯を入れても熱くなりにくい漆器が使われました。 しかしチベット高原では高度が高すぎてウルシの木や 木地となる大木が育ちにくい地帯です。 そのため隣接する雲南省や四川省のチベット族が作った漆器を、 茶葉古道を通じてラサまで運んだということです。 ブータンの漆はハゼの変種でセと呼ばれる木から採取されます。 漆掻きは木の葉が生い茂る5~9月に限られていて、もっとも雨量の多い6~7月が最盛期です。 ウルシの枝を根元から3枚ほど葉をつけた状態でちぎり、その根元から滲みだす漆を一滴筒竹の筒に蓄えるという方法をとるため、ウルシの木が活性化し、大地の水分を吸い上げて葉の末端にまで樹液があふれ出すこの時期がよいのです。 この漆は流通しておらず、漆器職人が自ら採取します。また樹液の保管はしないので、漆器制作も雨期になります。 ブータンの漆器は主に拭き漆です。これはブータンの人々が木の肌合いによって種類を細分化し、用途に合わせて使い分ける銘木崇拝的な意識を持っていることに起因するようです。 とくに懐中にいれて持ち歩く食器は最高の木材を使い、漆を50回以上刷り込んで作られるもので、丁寧に仕上げられたものは琥珀のように奥深い輝きを放ちます。 ベトナムからカンボジアにかけて栽培されているアンアンウルシは、日本のハゼノキに似た、葉が細く成長の早い木。 透明度が非常に高いので色漆を造るのに適していますが、ゴム質が多いために被膜は弱く、光沢も少ないのが特徴です。 ベトナムは紀元前2世紀の前漢の武帝による占領以来、朝貢国として中国から政治や文化などに強い影響を受けてきました。 中国の漆器ではチベット以外に四川省の入れ子のものと 赤と黄色のおおらかな模様が特徴的なイ族のものが展示されていました。 イ族がかつて階級社会だったころ、統治階級だけが多彩色の漆器や祭具、 武器や楽器を持つことが許され、権力と富の象徴となっていました。 楽しむ文化が根付いているために、酒器のバリエーションが豊富です。 タイの漆器では珍しいマンゴスチンの皮を漆で固めて、 茶道具の棗に仕立てたものがありました。 タイのウルシはビルマウルシですが、年々生産量は減り、現在は大半をミャンマーからの輸入に依っているそうです。 漆器の装飾としては金箔や銀箔で文様を洗わず箔絵、線彫り紋様の中に色漆を埋め込む蒟醤(きんま)、そして貝を使った螺鈿、卵の殻を貼り付ける卵殻漆器があります。 長々とお付き合いありがとうございました。 「貝の道:オセアニア編」に戻ります。
by gongxifacai
| 2018-09-09 13:26
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