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予定では「太布」のはずでしたが、20分遅刻して行ったら、いろんな種類の麻布が飛び交っていました。 「越後上布」「高宮布」「奈良晒」「桐板:トゥンビァン」などという名前と一緒に次々と布が回ってきて、とてもついていけません。 諦めて布をじっくり見ることにしました。 家に帰って「日本の自然布」で復習して、やっと今日見た布の価値を認識しました(苦笑) 沖縄の麻2種と高宮布(右) 中央の布が「桐板」 「桐板:トゥンビァン」とは奢侈禁止令により19世紀に生産が中止された沖縄の幻の布。 長い間龍舌蘭の一種と思われていましたが、繊維検査の結果、苧麻であることが判明しました。 苧麻繊維に精通している越後の人びとにも「麻に似たる品ながら何にてうみ(績)候や」といわしめた、清涼感のある透明度の高い布でした。 右の高宮布は格子のなかに模様をいれた琉球風。 越後上布という触れ込みで買った着物。実は高宮布だったことが判明。 「高宮布」は近江の高宮を中心に生産された麻布で、良質の大麻で作られた張りと光沢のある布。(市場では越後上布の方が人気で高価というだけのことです) 「高宮布」の絣模様の布には緯糸に苧麻を交織したものがあります。 大麻は糸の段階で晒すと、単繊維が短いために結束が弱まり糸の状態を保てなくなってしまいます。そのため白の糸は苧麻を使ったそうです。 但し、布に織り上げてからは晒すことが可能なので、「高宮布の晒し」もあります。 ますます複雑で分からん!! 山形の交織布。経糸が絹・緯糸が苧麻。 江戸時代は各藩が独自の献上品を競ったために、さまざまな工夫がなされました。 この布もそんな工夫の一つだったのか。光沢の美しい布でした。 これも高宮だったような気が・・・。 裏のツギ当てが表の絣模様と見まがうばかり。 ツギ当てした人のセンスがひかります。 その当て布も型染めの麻布で「こっちでいいから欲しい~」 こころ癒される布でした。 琉球王家用に織られた「縞模様裂」。 経糸は苧麻:緯糸は芭蕉。赤染糸は木綿。 これも「桐板」の一枚。 王家にだけ許された黄色と赤の大胆な布。 これも江戸期のもの。 奈良晒の裃用布。 「大極上御誂晒麻裃」のお墨付きのある仕立て前の布です。 藍で型染されています。 今回の出席者は9名。前回から参加の方々は吉田さんともん十年来のお知り合いのようで、知識やコレクションも「さすが!」です。
by gongxifacai
| 2006-05-14 14:02
| 布の教室
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Comments(4)
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Y
at 2008-03-28 15:46
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はじめまして!
はじめてこの画像を見た時に目が釘付けになりました。 布の数々、素晴らしいですね!!以前テレビニュースで世田谷物づくりのお話を耳にした事がありましたが、こんな素晴らしい講座をしていたなんて知りませんでした。 今もまだやられているのかしら?是非参加したいと思いますが?
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gongxifacai at 2008-03-28 17:54
Yさん、ようこそ。
去年の秋に再開したのですが、人数が集まらなくて 消滅しました。 吉田さんもお忙しくなってしまったようです。 5~6人集まれば交渉の余地あり、と思いますけれど。 どうでしょうか? お心当たりありますか?
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Y
at 2008-03-28 22:50
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そうでしたか、それは残念です...どなたかこのコメントを見て
参加したい方が集まるといいかなぁ...なんて思ったりして...。 子供用の蚊帳ですが、そう言う物もあったんですね。 とにかく珍しい布を見せて頂きありがとうございました。 世田谷のものづくり学校をクリックしたらエラーになってしまいました。 インターネットで検索してみます。 おやすみなさい!
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gongxifacai at 2008-03-29 00:54
Yさん、他にも希望者はいるようなのですが、
みなさんつながりがないのでまとまらないようです。 気持ちはあっても、決められた日の決められた時間に あの場所に集まれる方が、実際にはどれくらいいるのか。 昨年の秋も、一回目は6名くらいの方が参加していらしたんですけれど。 もし機会があったら吉田さんに聞いてみます。 再開されるようでしたら、このブログでご報告します。 ものづくり学校のリンク、直しておきました。 ご指摘ありがとうございます。
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